Vernon Lee (Violet Paget)

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John Singer Sargent

Sargent

 1856~1925年。アメリカの画家。ヨーロッパを中心に肖像画家として活躍する。リーの家族と同じく、ヨーロッパ各地を転々とする幼少期を過ごし、ヴァ―ノンとは幼馴染みであった。1866年から翌年にかけての冬に、フランスのニースでリーはサージェント一家に初めて会った。サージェントの母メアリは幼少期のヴァ―ノン・リーに強い影響を及ぼした。とりわけ、土地の霊genius lociへのリーの強い関心は、メアリによる影響である。また、リーはサージェント家の人々若くて魅力的だと母親宛の手紙で述べている。(Complete Letters Volume Ⅲ, P.78)
 ヴァ―ノン・リーが真に親しかったのは初めの10年だけだったと述べているように、やがて二人の間には、とりわけ肖像画をめぐる考えの相違から不協和音が流れる。リーの短編「オークハーストのオーク」に登場する語り手の画家はサージェントをモデルにしているという見解もある。この画家はオークハースト夫妻の肖像を描こうとして失敗するが、この設定にサージェントの肖像画に関する考えに対するリーの皮肉がこめられているという解釈も成り立つ。
 John Singer Sargent: The Early Portraitsは、サージェントの関心が芸術家のそれであったのに対し、リーの関心は美的理論にあり、それゆえに二人は疎遠になったとしている。(67-68)リーの攻撃的な性格はヘンリー・ジェイムズとの関係にも溝を作ったが、サージェントもリーをaggressiveな性格と考えていた。
 ヴァーノン・リーには'The Blame of Portraits'というエッセイもあり、彼女の絵画論、とりわけ肖像画論を考える際、サージェントを考慮することは重要であると思われる。

 Carnation Lily Lily Rose

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