China
中国(China)

ヴァーノン・リーの時代、中国(清)はアヘン戦争、アロー戦争、日清戦争らでヨーロッパや日本に敗れ、国際的地位は低かった。また、文化的にも18世紀にはヨーロッパでシノワズリ(中国趣味)が流行したものの、19世紀後半にはジャポニズムが流行した。リーの中国や中国文化への関心は低かったと思われる。日本も含め、リーの東洋への関心は高かったとは言えない。当然、リーの作品中にも中国への言及は少ない。
旅行記The Spirit of Romeでは次のように書いている。"Goethe has an epigram of a Chinese he met here: but a Chinese of the eighteenth century completed Rome less than an American of the nineteenth."
The Handling of Wordsでは北京(Pekin)の宮殿に言及している。また、書簡においてイギリス人画家Tristram James Ellis邸でChinese lanternsを見ることを楽しんだと述べている。