Charles Burney
チャールズ・バーニー(Charles Burney)

1726~1816年。イギリスの音楽史研究家。『イヴリーナ』(Evelina)で知られる女性小説家フランシス・バーニー(Frances Burney, Fanny Burney)の父。彼の著書The Present State of Music in France and Italy(1771)やMemoirs of the Life and Writing of the Abate Metastasio(1796)は ヴァーノン・リーに決定的な影響を与えた。(ヴァーノン・リーには'Metastasio and Opera'というエッセイがある。) バーニーはイタリアでカストラートのカウンターテナー歌手ファリネッリ(Farinellie)に面会しており、ファリネッリの肖像画がリーにインスピレーションを与え、'Winthrop's Adventure'と「悪魔の歌声」を執筆する原動力となった。
また、エッセイ集Juveniliaの'The Immortality of the Maestro Gluppi'でもバーニーに言及している。
近年、日本でも『チャールズ・バーニー 音楽見聞録』がドイツ編、フランス・イタリア編の翻訳がそれぞれ出版されている。バーニーがザクセン、ベルリン、ハンブルグなどの都市で様々な音楽家―メタスタージオ、グルックらと面会した時のことを記している。これらの音楽家にはヴァーノン・リーも強い関心を抱いていた。フランス・イタリア編ではパリ、リヨン、ジュネーヴ、トリノ、ミラノ・ヴェネツィアらの印象を綴っている。