フローベール
ギュスターヴ・フローベール(Gustave Flaubert)

1821~1880年。フランスの小説家。小説から作者の主観を排し、客観的な描写に徹し、文学における写実主義を確立した。代表作に『ボヴァリー夫人』(Madame Bovary, 1856)、『サランボー』(Salammbo, 1862)などがある。後世に対する影響も大きい。
ウォルター・ペイターやオスカー・ワイルドがフロベールの小説を好んだのに対し、ヴァーノン・リーはフローベールの小説をあまり好まなかった。リーは『ことばの美学』でフローベールの文体を論じている。リーはフローベールの小説を偉大としつつも、主題と配語法との一致が欠けると作者の意図が失敗に終わると述べ、『サランボー』の登場人物は、スティーヴンスンの『バラントレーの若殿』の登場人物に比べ、活人画の中でポーズをとっているようだ、としている。また、『ボヴァリー夫人』はフィクションを歴史的事実のように記述することで、作品が歪められている(warped)としている。(283)
