ウォートン
イーディス・ウォートン(Edith Wharton)

1862~1937年。アメリカの小説家。長編小説『無垢の時代』(The Age of Innocence,1920)や『歓喜の家』(The House of Mirth, 1905)、『イーサン・フロム』(Ethan Frome, 1911)で知られる。自伝A Backward Glance (1934)の中で何度かヴァ―ノン・リーに言及している。リーのことを"the first highly cultivated and brilliant woman I had ever known"と呼び、尊敬の念を抱いていた。
ポール・ブールジェの紹介で1894年3月にウォートンはヴァーノン・リーと知り合う。ヴァーノン・リーとその兄ユージーンについて、ウォートンは"two of the most brilliant minds I have ever met"と述べている。リー同様、サージェントの母親メアリに影響を受け、文学、美術、音楽、歴史等に関心を抱くようになる。ウォートンはヴァ―ノン・リーの案内でイタリアの庭園巡りをするなど、彼女の芸術観はリーから大きな影響を受けた。ウォートンのItalian Villas and Their Gardensや小説The Valley of Decisionはヴァーノン・リーとの庭園めぐりの産物である。ウォートンは自伝において次のように述べている。
"She herself (Vernon Lee) took me to nearly all the villas I wished to visit near Florence, and it was thanks to her recommendation that wherever I went, from the Lakes to the Roman campagna, I found open doors and a helpful hospitality."
一方、ウォートンはイタリア文化・歴史の研究家としてのヴァーノン・リーを賞賛しつつも、リーのことを「アマチュア」と呼び、その限界も理解していたようだ。ウォートンはバーナード・ベレンソンとも親しく、リーとベレンソンの仲が険悪になったことが、リーとウォートンの関係にも影を落とした。しかし、二人の関係は長く続いた。
また、ウォートンにはゴースト・ストーリーも書いているが、これらの短編小説と、ヴァ―ノン・リーのゴースト・ストーリーとの影響関係を指摘する研究もある。
(参考 Vivian Russell: Edith Wharton's Italian Gardens)
